――人生は、ひとつの舞台。

そう言ったのは一体誰だったか 

英国の誇る、史上の詩人だったかもしれないし。

天使の堕天を綴った気狂いだったかもしれない。

誰にせよ、この考えに基づくならば、僕らは総出で1つの回転劇場を廻していることになる。

主人公などそこには恐らく、存在しないし、

姫君も宝物も、有り得ない。

実のところ、観客という傍観者の存在も“ない”虚ろな劇場

……楽しいかい?

思うのだ

――何故、そうも閉じさせたいのかと。

1つ。である必要などない。

演じなければならない役など無いし、

主人公も姫君も、そんな役の概念から間違っている。

そんな閉じた考えは、楽しくない

他人から聞いたことなんて無いから、特殊な見方になるんだろうが、

僕は、……僕らは、

1つの水槽みたいなものだと、……そう思うのだ。

形からして既にバラバラで

中身は常に、違う色を浮かべている

関り合いの中で他人に自分の色を少しずつ分け与えて

最後は壊れて世界へ溶けてゆく

――そんな、1つの、薄い、……儚い“境界”

2.

……うん、別に詩じゃないよ?

まぁ、高校生活最後の文になるのだろうから、脱線しまくるさ、許せ。

3.

子供の頃から、ヒトの“想い”というものに、興味があった

“ガキ”をよく、“バカ”と侮るけれど、

ガキはガキなりに、考えて生きているのだ。

……子供には、優しく在りたいものだ。

必要なときに、傍に居て、その精一杯の話を聞いてやって、

全部吐き出しきった上で、それとなく行動の指針を示してやる。

そんな大人になりたいと思う。

少なくとも、オレはそうして救われたのだから。

将来、オレらは何処へ向かうのだろう?

一生をかけて、“自分”を解ってゆくのだろうか?

最期にでも、理解できたのなら、幸せなのだろうか?

「オレは“魂”という概念が嫌いなンだよ。

――それは何か、今の自分を冒涜している様な気がする」

彼女は困ったように微笑み、言葉を丁寧に区切りながら言った。

「ですが、その方が、救いが有る様な、気が致します」

……救いを求めるのは、ヒトの弱みなのだろうか?

「もう一度、子供をやり直せるなら、やり直したいと思わない?」

そう、訊いた人がいる。

オレは頷きそうになったけれど、……一瞬だけ躊躇ってから、首を振った。

後悔の無い選択肢など、存在しないのだから、

オレらは、1つ、1つ、都度考えて、一番後悔の少ない選択肢を、選ばなくてはならないんだ。

そして、何よりもするべきなのは、悔いることより、省みることなのだから。

――でもきっと、

一番オレを引き止めたのは

今まで出会えて来た人と、出会えなかった今を想像したから……

4.

どうでもいいが主人公に焦がれる、自称・傍観者が居たりする。親友に。

それこそ、傍迷惑な話だと思う。

主人公になりたいのなら、なればいいのだ。

奴はどんな逆境でもエクスタシー出来るのだから

――、極めて欲しいと思う、切実に。

(けれど、だとしたら、心が折れないレベルのDisciplineを奴に与え続けなくてはならないのか……? ……並大抵ではないな……)

5.

曖昧であることは美しいのだと思う。

一回だけであるからこそ、輝くのだ。

思うにそれは、1つの永遠

6.

1つだけ、願いが叶うのなら、

何を願う?

子供の頃は、たくさんあって……それでも1つ、経験を欲した

――代わりに呪いが掛けられた

未熟な時は、神に会いたいと考えた

こんな世界を何でつくった。下らない理由だったら、殺してくれる、と。

今は、……今も未熟だけれど……何を願う?

暫く前にだけれど、一つ、気づいたことがある。

偽善的で、独善的だとは思うのだが、

“他人のために、……その幸せを願えるのは、それだけで幸せなのだ”と。

――そう思えるだけのひとが、居るのだということ。

だから、今のオレの願いは、

“オレが好きになれた人達が、幸せでありますように”と。

オレはなかなか他人を好きになれないから、

少なくとも、その少者達には、幸せでいて欲しいと思う。

7.

幸せは何だろう?

人、それぞれだと思う

オレは、心の拠り所みたいなヒトが、いたらいいと思う。

オレにとってのそのヒトは、……その人達は、

“大人って何?”

と漠然と訊いたガキなオレに、

“貴方が、「自分は一人ではないのだ」と自覚して、その方々のために、何かしたい、と思えるように、

……そうなったら、……いえ、これは大事な1つの要素だと思いますよ?” と。

8.

未来へ

オレ達はどうなっているのだろうか?

 また会った時に、同じ様に笑いあえたら、

……そうしたら、オレ達は、オレ達を、誇っていいと。

……そう、思うよ

2010年2月10日