愛ってなんだろうな。 ずっと、ずっと考えてた。 親愛であったり、友愛であったり、恋慕であったり。 もちろん、自分の中では一応の答えのようなものにはたどり着いていて、 ここ何年も、俺にとっての『愛』というものは、 「他人を殺してしまったとして、それが正当化される唯一の理由」 ってもんだった。


「なんでその人を殺したんですか?」 と問われて、 「だって愛していたんだもの」 と。 俺、これ以外に人間が他人を殺す理由で、万人が納得(共感)出来るのは無いと思うんだ。 相手に抱いた感情が、閾値を超えてしまって、いっそ殺してしまいたくなる。 俺が好きになった人には、もう心を捧げている人が居て、 俺はその間に(なんか妙なカタチで)入り込んで、 それはそれはとても幸せな思いをしたけれど、 「このひとがオレのものにならないならいっそ殺してしまおうか」 と考え続けていた。 子供ながらあの感情に嘘は無かった。 同時に、心からその人の幸せを祈る、その自己矛盾が哀しくて。


大学院在学時に、結婚式場でスタッフのバイトをしていた、と会社で話題に出したら、 「え、でもふくしまくん他人の幸せとかあんまり祝えなさそうだよね〜」 みたいなことを言われた。 他人と身内は違うよ当然だろ? と思いながら、 いやぁよかったですねぇ〜!! とちゃんと笑うだろうな〜 とかは思った。 いわば対岸の火事。 それと同時に、やっぱり殺したいほど誰かを好きになる感情とか、 そういうのは、中々無いというか、(あらまほし、されどありがたし というやつだ) ああ、いやだからこそオレはもうなんかかれこれ4年くらい彼女を作れていないんだけど(白目)


リゼロがとても面白い。 作者ほんと、きれいな文章を書くなぁ、と心から思ってるんだけど、 愛について、とても響いた言葉があって、

「うんうん、わかってるってば。お父さんとお母さんの前では、昴はいくつになっても子どもなんだから……泣きたいときに、泣くのがいいの」 世界がぼやける。涙が溢れる。袖で拭って顔を隠して、スバルは母にその顔を見せない。菜穂子も、スバルのその意地を尊重して覗き込むようなことはしない。 ただ、ゆっくりと、スバルの髪の短い頭を背伸びして撫でながら、 「……ごめん、お母さん。俺、けっきょく、二人になにもできないまま……」 「なにかしてほしいから産んだわけじゃないんだよ? なにかしてあげたいから産んだの。愛してあげたかったから、お母さんはスバルを産んだの」 ――その言葉通りの愛ならば、スバルはすでに数え切れないほど受けていた。 「お父さんとお母さんになにかしてくれたいなら、その気持ちを他の誰かにあげたらいいよ。それが昴の好きな子で、その子とまた愛してあげたい子どもとかできたら……もう最高じゃない?」 「……あぁ、最高だね」 「でしょう。お母さんの言うことに間違いはそんなにないんだから」

思慕については、もう端っこまで行った気がするのだけれど、 上の引用に関しては、オレはここまで至れていない。 でも、これまでのどんな言葉より美しく思う。 こんな感情を抱くことができるようになりたいと思う。